猫と釣り
1985年に桃園書房から出た新書版の文庫化。
著者は動物の鳴き声の物真似で知られる芸人。テレビ俳優としても活躍した。
大の釣り好きとしても有名だった人で、各地で体験した釣り、魚にまつわるエピソードなどが本書には収められている。
学校を抜け出して釣りに行ったり、ウシガエルの鳴き声に怯えたり、ヘラブナ釣りの大会に参加したり。ただ、釣行記としては、そんなにレベルの高いものではない。
とはいえ、芸人としての修業、被爆体験など、著者の半生も語られており、総合的な面白さの詰まった一冊だった。
やや下品な話が多い。
ヘラブナ釣りファンなら一読すべし!
釣り場でウグイス、鈴虫の鳴き声を聞く度に「寄席」で観た猫八師匠の優しい笑顔を思い出す。 晩年は俳優業の傍ら、名鳴・小猫師匠を惹き立てるために過去の栄誉を投げ打って道化的に「歯の抜けたウグイス」を観せていた、そんな著者の性格が良く表れた、心の温まる1冊。 同書は師匠の小話的な釣り話が満載で、特に当時、市販の釣りエサがなく「甘食」で釣っていた話や、幻となってしまった「俳優へら研」、メーカー秘話のエピソードは釣りの歴史を語る上で知っておきたいもの。読めば、必ずや釣り場で話したくなる物語ばかりだ。
中央公論社
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