英国のフライフィッシング史 (つり人ノベルズ)



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英国のフライフィッシング史 (つり人ノベルズ)

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すごい知識だとは思うけれど

 イギリスのフライフィッシングの歴史を、釣りの古典書をひもとくことによって明らかにした一冊。ウォルトンの『釣魚大全』から20世紀初頭の手引き書まで、多くの資料が縦横に利用されている。基本的にはフライ、竿、糸、針などの釣り道具の歴史が、それぞれに解説される構成。
 著者のフライフィッシングに関する知識はものすごく、おそらく日本でもっとも信頼できるイギリスの釣りの研究者だろう。フライフィッシングの発達のひとつひとつの局面が完璧なまでに把握され、位置づけられており、感心させられる。
 しかし、おもしろくない。技術史に徹しているので、社会背景や獲物となる魚、誰が釣りをしたのかなどの言及はほとんどない。さまざまな古典書から道具の説明を抜き書きして、まとめただけという感じがする。
 フライの機能や材料・部品の説明なども一切なされないので、よほどフライフィッシングに詳しい読者でないと、ついていくことが出来ない。
 「結びにかえて」では歴史的説明が行われており、ここは抜群に面白い。この調子で全編書いてくれれば良かったのに。残念。



つり人社