信用すべきではない
著者はNPS生産方式なるものを以前から喧伝しているが、具体的にどのようなものか、まったく明らかにされず、たんに心地よい言葉を撒き散らしているだけである。嘘だと思うならば損を覚悟で本書を購入されたい。
NPSの研究会なるものがあり、その名簿をみると、いろいろな業種が入り混じっている。何らかの同好会のようである。
今日の生産方式とは、業種や製品の特性を見極めて、それにあった方式をぎりぎりに極限まで追求して、初めて成り立つものである。どのような業種・製品にも適用できる生産方式は存在し得ないのである。そのような時代である。
著者のような素人の書籍を批判するのも気が引けるが、もしNPS生産方式が本当に役立つと信じるならば、抽象的な言葉ではなく、その内容を具体的に公開してほしいものである。
時々雑誌に「トヨタ生産方式は、他の業種でも適用可能か」などと言った馬鹿げた特集があったりする。同じようなものではないか。
書名には「革命」とあるが、そもそも生産方式においては「革命」などというのは存在し得ない。漫画や御伽噺ではないのだから、何らかの秘密を知れば、物事がうまくというようなことはないのである。
業種や製品にマッチした方式を考えて適用し(←ここが重要)、そしてそれを地道に長い期間をかけて改良していくしかないのである。
一度は読むべき本です
著者は前著「NPS スリム経営の極致」でNPS(New Production System)生産方式についてその概要を紹介しました。本書も全体として前著と変わるものではありません。ただ前著を読んだ方には、特に最終章のトヨタからこられた山下正孝(元生産技術部長)氏のコメントが参考になると思います。同氏はNPSと生産技術の新たな展開を述べられており、NPS活動の今後が楽しみです。篠原氏には3年とか5年後に是非その成果を発表してもらいたいものです。ですから本屋で立ち読みして、「なんだ前のと同じだ」などと判断なさらぬように。前著を読んでおられない方には、トヨタ生産方式を一業種一社に絞って適用し、成果をあげている様子が参考になるでしょう。(本当は具体的にどうやっているのかが知りたいところですが)またこのような活動があるということを知っておく必要もあるでしょう。最近新聞などでサ−ビス業や役所などにもトヨタ生産方式を適用しているとの記事が散見されます。生産に関わらない方にも是非一読をお勧めします。大野耐一さんの片腕だった故鈴村喜久男氏が中心になった進めた活動です。世界で最高の活動を知る必要が あると言っては言いすぎでしょうか?生産に詳しい人には137ペ−ジの「セル方式はトヨタ方式の流れを汲むものではない」というコメントに興味が集まるのではないでしょうか?NHKでも「セル方式」を大々的に取り上げたことがあり、某有名コンサルタントからの反論も楽しみです。 前著を読んだ人、読まなかった人、工場の人、サ−ビス産業の人役所の人、その他多くの人に一度は読むべき本としてお勧めします。これで具体的な内容が書いてあったら文句のつけようがないのですが。なおNPS活動では、一業種一社しか相手にしないということで、これも残念。
東洋経済新報社
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